以前、連載企画として11回にわたり「豪州の検疫・通関事情」をテーマにご紹介させて頂きました。(バックナンバーはこちらから)

オーストラリアは、ご存知のように特有の自然環境を保有しており、そのユニークな自然環境と農業・畜産業、国民の健康を及ぼし得る外国からの危険な害虫や病原体の侵入を防ぐ為に、政府機関である豪検疫検査局(Australian Quarantine and Inspection Service=AQIS)が厳しい検疫要件を定めております。

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輸入貨物に使用する木製梱包材の検疫制度が、2009年8月1日より一部変更となります。

「豪州の検疫・通関情報」の「第4回・梱包材に関する規則(2008年3月27日)」で、豪州にはいない危険な害虫や病原体の侵入を防ぐ為、AQISでは輸入貨物に使用する梱包材とダンネージ(積荷の破損を防ぐ為、荷の下や間にあてる荷敷き)についても厳しい要件を定めています。

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植物検疫措置に関する国際基準(ISPM No.15)では、接着剤、熱および圧力を使用して製造された合板やベニアについては、一般的に害虫に侵されることは無いとされ、検疫対象外の梱包資材として考えられていますが、AQISでは、いままでも合板やベニヤの取扱いについて未使用のものに限り使用を認めており、製造証明書(The Newly Manufactured Plywood/Veneer Products Declaration)の提出が必要と定めておりました。

最近になって、AQISでは、新品であっても質も悪い合板に樹皮(木の皮)が含まれているという状態を発見し、2009年8月1日より合板・ベニアを使用する梱包材に関し、AQISは規制を強化すると発表し、それに伴い、輸入通関に際しAQISより要求される書類及び検疫処理プロセスが一部変更となります。

8月1日からの主な変更点は以下の通りとなります。

1)合板・ベニヤ製梱包材:
梱包材や荷敷きに合板・ベニヤを使用した場合、臭化メチル薫蒸などAQISが認定する検疫処理をし、処理業者の発行する証明書を添付することになります。従来、合板・ベニヤ製梱包材に特別に添付してきた「The Newly Manufactured Plywood/Veneer Products Declaration(新規製造合板証明)」は使用不可となり、国際基準のISPM No.15基準も合板・ベニヤ製の梱包材には適用されません。

2)薫蒸証明書(臭化メチル薫蒸)・ビニールカバーに関する申告:
臭化メチルによる薫蒸処理をした場合、薫蒸証明書内に「Plastic Wrap Declaration(ビニールカバーに関する申告」を追記することになります。これにより薫蒸処理に際して貨物ビニールカバーで覆われていないこと、またはビニールカバーにAQIS臭化メチル薫蒸の基準に適合する目打ちがしてあることを申告しなければいけません。

3)使用禁止梱包材に関する申告:
Packing Declaration(梱包に関する申告書)内に、「Prohibited Packaging Materials Statement(使用禁止梱包材に関する申告)」を追記することになり、従来の「Straw Packaging Declaration(わら製梱包材申告書)」に換え申告し、使用禁止梱包材には、わらの他に竹、泥炭、もみ殻などが新たに組み込まれました。使用済みの果物・野菜用のダンボールも梱包資材として新たに禁止されております。

「Packing Declaration」の書式も8月1日より、新書式となり、申告事項も若干異なっておりますので、適切な書式を使用する必要があります。

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AQISからのアナウンスはこちらから。

AQISでは、貨物自体のみならず、梱包材についても検疫上の不備があった場合は、輸入者の責任において処理が求められますので、十分に注意が必要です。オーストラリアに”もの”を持ち込む場合は、こうした特有の環境と環境を保護する為の検疫制度を十分に理解することが大切です。

お問い合わせは、
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